Windows 11 発表、自作PCでもハードウェア要件を満たせるのか?マザーボードのTPM設定を有効化することが重要。

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Windows 10 HomeおよびWindows 10 Proのサポートを、2025年10月14日に終了することを米Microsoftが正式に発表しました。

そして6月25日に、米MicrosoftはWindowsの最新バージョンである「Windows 11」を発表しました。正式リリース予定は年内とのことなので、もうすぐですね。

せっかくWindows 10に慣れてきたのに、あと数か月でWindows 10とはお別れになりそうです。

Windows 11はUI(ユーザーインターフェイス)やスタートメニューなど様々な部分が大幅に変更するため、バージョンアップのイメージとしてはWindows7からWindows8へした時に近い感じになるのでしょうか。

Windows 11はスタートメニューやタスクバー周りはもとより、各種機能の統廃合など大きく変更があります。

メジャーバージョンアップに際して、特に気になるのがハードウェアのサポートです。

他のOSでも同様に、米Microsoftが提示したシステム要件を満たしていなければWindows 11を動作させることができません。場合によってはインストールすらできない可能性があります。

米Microsoftのホームページにシステム要件について記載がありました。

Windows 11 のシステム要件は?

プロセッサ1 GHz以上で 2 コア以上の64bit互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)
RAM(メモリ)4 GB
ストレージ64 GB 以上の記憶装置
システム ファームウェアUEFI、セキュア ブート対応
TPMTPM2.0
グラフィックス カードDirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応
ディスプレイ対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ
インターネット接続と Microsoft アカウントWindows 11 Home Edition を初めて使用するとき、デバイスのセットアップを完了するには、インターネット接続とMicrosoft アカウントが必要。
Windows 11 Home の S モードを解除する場合もインターネット接続が必要。
Windows 11 の仕様 – Microsoftより

CPU、RAM(メモリ)、ストレージ、UEFI、DirectX12などは分かるのですが、「TPM2.0」って何?と疑問に思った方が多いでしょう。

TPMとは「Trusted Platform Module(トラステッド プラットフォーム モジュール)」のことで、

コンピュータのマザーボードに直付けされているセキュリティに関する各種機能を備えたデバイスもしくはチップで、暗号化/復号や鍵ペアの生成、ハッシュ値の計算、デジタル署名の生成・検証などの機能を有する。国際標準規格(ISO/IEC 11889)に則っている。主に専用チップとして実装されたディスクリートTPMと、CPU内部のセキュリティ領域で実行されるファームウェアTPMがある。

TPM:Trusted Platform Module ウィキペディアより

TPMには専用チップとして実装されたTPMと、CPU内部で実行されるファームウェアTPMがあります。

RSA暗号演算やSHA-1ハッシュ演算といった機能を有しており、チップ内で暗号化・復号、デジタル署名の生成・検証、プラットフォームの完全性検証を行うことができる。また、TPMの内部でRSAの鍵ペア(公開鍵と秘密鍵)を生成することができる。

TPM:Trusted Platform Module ウィキペディアより

TPMはPCのセキュリティ機能を担っています。

TPMで何ができるかというと、

  • プラットフォームの完全性を計測し、OSやアプリケーションの改竄を検知できる。
  • 公開鍵証明書を用いた端末の個体識別、詐称困難な端末認証を実現する。
  • データ(ストレージ)を暗号化し、不正に持ち出した情報は復号させない。

とうことができるようです。

TPM2.0を必要とするWindows 11 ではセキュリティ強化を推し進めているようですね。

しかしTPM2.0はマザーボードが対応しているものと、対応していないものがあるので注意が必要です。

また、マザーボードのUEFIにあるTPM機能項目がデフォルトで「無効」になっているので、手動で「有効」に設定変更しなければなりません

ASUS TUF GAMING B550M-PLUS のUEFI

ASUS TUF GAMING B550M-PLUS のUEFIを開いてみると「AMD fTPM configuration」の項目があります。

「TPM Device Selection」の項目がデフォルトでは「Discrete TPM」になっているので、「Firmware TPM」へ変更します。

Windows 10を再起動してデバイスマネージャーのセキュリティーデバイスの項目に「トラステッド プラットフォーム モジュール2.0」の表示が追加されています。

Windows 11 のサポートCPUは?

Windows 11 のシステム要件にTPU2.0が必要な上に、更に重要なポイントとしてサポートするCPUが大幅に減ってしまいました。

米MicrosoftのホームページにWindows 11でサポートするCPU一覧があるので、参考にしてください。

AMDのCPUの方はこちら

IntelのCPUの方はこちら

RyzenはCPUであれば2000番台以降、APUは3000番台以降がサポートされているということになります。

IntelのCPUだと8000番台以降のCPUがサポート対象となるようです。

そんなわけで、AMDはZen+コア以降のCPUとAPUしかWindows 11 はサポートしていません。

初代Zenコアの1000番台や、初のRyzen APUであるRyzen 2000Gシリーズはサポート対象外です。

個人的にRyzenは全てサポートされると思っていたので、軽いショックを受けました。

とはいってもWindows 11 のリリースまでサポート対象CPUが拡大されるかもしれないので、サポート対象外のCPUの方も諦めずに情報を収集して対応していけばよいのではないでしょうか。

Windows 11互換性チェックプログラムで確認してみよう

米Microsoftは24日(現地時間)、Windows 11互換性チェックプログラムを公開しました。

ダウンロードしたファイルをクリックしてインストールして使用します。

さっそく私の自作PCを互換性チェックしてみました。

「Ryzen 7 PRO 4750G+ASUS TUF GAMING B550M-PLUS」の組み合わせです。

このPCではWindows 11の要件をすべて満たしているようなので、無事にwindows 11を実行できると判定されました。

ちなみに、システム要件を満たしていない場合は以下の表示になります。

UEFIでTPM無効(Discrete TPM)設定にした場合

Windows 11 サポートCPUを使用していて、その他のシステム要件を満たしているのにWindows 11互換性チェックプログラムが通らない場合はUEFIのTPM設定を確認してみてはどうでしょうか?

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