Ryzen 7 9800X3DとGeForce RTX 5070 TiでPCを組み立ててみた! ~PCパーツ選択編~

PCパーツ

我が家のAM4のPCが力不足になってきたため、新規にAM5環境へ移行すべくPCを組み立てました。

当初の構想では7800x3D+安いX670Eマザー+DDR5 32GBx2のみ新規購入して、AM4マシンの「RTX3080 12GB」や850W電源などを流用することで予算12万円程度で済ます予定でした。

しかし、気付いたらなぜかPC一式を新調してしまっていたのでした!

何でこんなことになってしまったのでしょうか?

マザーボード選び

AM5環境への移行はあまり急いでおらず、メインのPCパーツ購入については価格の安い時期を狙ってコツコツと集めていくことにしていました。

各PCパーツには「初期不良交換の期限」があるので、本当はこの購入方法はおススメできません。

始まりはマザーボードの投げ売りからでした・・・

CPUは、おぼろげながら「Ryzen 7 7800X3D」とかで良いかな~くらいの考えでマザーボードを購入しました。

「MSI MPG X670E CARBON WIFI」です。

最近のマザーボードは重量があります。

AM4のX570の時よりも重いです!

USB4は今のところ必要ないので、無駄に高いX870Eは選択肢から外れました。

「MSI MPG X670E CARBON WIFI」はPCIe 5.0対応PCIeスロットがあり、NVMe SSDスロットが4本排他無しで搭載可能(うちPCIe 5.0×4対応SSDが2個)という豪華仕様!

SATAも6個付いています!

『AM5マザーボードで困ったらこれを買え!』というような製品です。

そんなマザーボードが4万円以内で購入できるのですから購入しない理由がありません!

取り敢えずこのマザーボードがあれば、あとはCPUやグラフィックカードがどのようなスペックの製品であっても安心して載せられます。

CPU選び

次にCPU選びですが、

ゲーミングPCにはとにかく3Dキャッシュの威力が絶大です!

しかし、「Ryzen 7 7800X3D」は2025年2月時点では価格上昇のため7万円以上します・・・

「Ryzen 7 9800X3D」なら品薄ながら海外通販の「Newegg」なら8万円中盤程度で入手可能です。

「Ryzen 7 7800X3D」との価格差があまり無いのであれば「Ryzen 7 9800X3D」を買うしかないですね!

私は5万円以上するCPUを購入するのは初めてです。

4万円台で「Ryzen 7 7800X3D」が購入できる時に買っておけばよかったと心底後悔しました。

取り敢えずNeweggで「Ryzen 7 9800X3D」をポチっとします。

清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入しました!

※2025年5月現在は国内でも少しずつ在庫がある店舗が増えてきました。

CPUクーラー

「Ryzen 7 9800X3D」はギリギリ空冷で冷却できるというWebの情報がありました。

※負荷の高い処理を継続的に行う場合は水冷の方が安心だという情報もあります

CPUクーラーは大きめの強力な製品が望ましいです。

高性能のCPUクーラーでまず頭に浮かぶのが「DEEPCOOL ASSASSIN Ⅳ」です。

「DEEPCOOL ASSASSIN Ⅳ」は価格が1万円台中盤の高価格帯に位置する製品です。

先代の「ASSASSIN Ⅲ」が9千円台で販売されていたことを考えると、購入を躊躇してしまいます。

私が選んだCPUクーラーはこちら・・・

「Thermalright Peerless Assassin 120 WHITE」です!

ツインタワーの120x120x25mmFANの製品で、TDP245Wに対応しています。

5千円台のリーズナブルな価格でありながら、冷却性能はしっかりある製品です。

白いPCケースにする予定なので、CPUクーラーも白色に合わせました。

商品の箱のまま送られてきました。

Amazonさん・・・ 中身はもちろん大丈夫でしたけどね!

急遽グラフィックカード(GPU)を購入

グラフィックカードは「RTX3080 12GB」を流用しようと考えていました。

しかし、最近のPCゲームやVRゲームでは最高画質でプレイしようとすると「RTX3080 12GB」では力不足です。

かといって最新の「RTX5080 16GB」は20万円以上しますし、当然「RTX5090 32GB」なんて40万円以上する超高額なものは買えません。

特に「RTX5080」はVRAMが16GBしかなく、多少の性能低下に目を瞑れば同容量のVRAMを搭載している「RTX5070ti 16GB」が安価に購入できてしまいます。

「RTX5080」のVRAMが24GBで20万円のままだったら「RTX5080」を多少無理してでも購入したかもしれません。

「RTX5070ti 16GB」なら15万円程度から販売していますが、それでも同性能の「RTX4070tisuper 16GB」が昨年11万円台で販売されていた事を考えると少し購入を躊躇してしまいます。

せめて「RTX5070ti 16GB」が13~14万円だったらギリギリ購入できるかなと考えていた矢先に・・・

ドスパラ店頭で売っていたのはべーパーチャンバー有りのPalit NE7507T019T2-GB2031A (GeForce RTX 5070 Ti GamingPro 16GB)の商品です。

ベイパーチャンバー無しの「NE7507T019T2-GB2031Y (GeForce RTX 5070 Ti GamingPro V1 16GB)」ではありませんでした!

139,800円・・・ やすっっ!!

「VAPOR CHAMBER」の記載があります!

もう「購入しない」理由がありません!!

この時点で格安AM5環境へ移行するプランが崩壊したのでした・・・

Palit製品でなくても最近ではネット通販でRTX5070tiが購入できるようになってきました。

セールの時期を狙うとRTX5070tiがポイント込み14万円台で購入できるかもしれません。

白いグラフィックカードが欲しい方は15万円前後からあります。

RTX5070tiは5月になりネットショップでもポイント込みで13万円台で購入できる店舗が出てきたとの情報があります。

これから購入される方は、今後の価格下落に期待ですね!

メモリ選び

「Ryzen 7 9800X3D」+「RTX5070ti 16GB」ときたらもうゲーミングPCを目指すしかありません!

「Ryzen 7 9800X3D」の性能を一番引き出せるのは「DDR5-6000」というのをWebで確認しました。

メモリ容量も64GBは欲しいので「DDR5-6000 CL30 32GBx2セット」に決まりです。

しかし、「Ryzen 7 9800X3DとOCメモリによる焼損事例」の報告が続々と出てきました。

8万円もするCPUと、4万円するマザーボードが焼損するのは正直言って怖いです。

ここは純粋なゲーミングPCは諦めるしかありません。

そんな矢先にまたしても・・・

JEDEC準拠のDDR5-5600対応メモリ 64GBx2(128GB)が4万円台で売ってました!

「Crucial CP2K64G56C46U5 DDR5-5600 64GBx2(128GB)」です。

JEDEC準拠のDDR5-5600対応メモリであれば焼損リスクを下げることができてとても安心です。

幸い2025年4月時点でローカルAIの進化が盛んになってきました。

私は生成AIは全く触ったことが無いので、画像や動画も生成AIで使う予定はありませんでした。

Webで検索した所によると動画の生成AIはVRAMだけでなく、メインメモリも大容量が必要になっているとの情報がありました。

2025年4月に突如現れた「FlamePack(動画生成AI)」はメモリが128GB推奨との情報です。

これを期に生成AIをやってみようと、チャレンジ精神が出てきました!

PC電源選び

PC電源の容量は各PCパーツの消費電力によって決まります。

主に電力を消費する「Ryzen 7 9800X3D」+「RTX5070ti 16GB」を基準に考えれば、750~850W程度のPC電源で大丈夫です

定番のCORSAIR電源であれば問題は無さそうですが、「RTX5070ti 16GB」は電源コネクタが12V-2×6(16ピン)の形状であり、電流スパイクに対応できるATX3.1規格のものが望ましいです。

PCケースは白色にするため、PC電源も白色の製品を選びます。

PC電源は将来のグラフィックカードのスペックアップを見据えて1200Wのものを選びました。

「CORSAIR RM1200x Shift White 1200W CP-9020276-JP」です。

他のPCパーツが揃ってしまったのでセールを待っていられません。

Amazonで33,391円で購入しました。

セール期間中だともう少し安く購入できるかもしれません。

OS用SSD選び

もうここまできたらOS用SSDも購入するしかありません!

OS用なので容量的に2TBもあれば大丈夫でしょう。

定番の「crucial T500 2TB」です。

DRAMキャッシュ搭載SSDですね!

データ用HDD選び

最近のPCケースはスペースの都合上HDD(ハードディスク)が1~2個までしか搭載できません。

そのためHDDはなるべく容量が大きいものを選びたいです

私が選んだHDDはこちら・・・

「 東芝 MG08ACA16TE [16TB SATA600 7200] 」

16TBもあれば、しばらくデータ容量に困りません。

残りのHDD2台は旧PCからの流用です。(8TB+4TB)

データ用SSD選び

PCゲームや生成AIによる画像・動画編集を行う場合、大容量の高速ストレージが必要です。

「X670E CARBON WIFI」にはNVMe SSDスロットが4つあります。

限られた数のNVMe SSDスロットを使用するには、PCIe Gen4以上のSSDで1枚当たり4TB以上のTLC NANDのSSDが望ましいです。

あまりお金を掛けたくないので中華SSDの中から選ぶことにしました。

私が選んだのは「Ediloca EN870 SSD 4TB PCIe 4.0 NVMe M.2 2280」です!

海外通販のTEMUで購入しました。

片面実装のSSDです。

2024年9月頃からNANDがYMTC232層から謎のNANDへ変更されたとの噂があるSSDです。

海外掲示板ではMicron 232層(B58R)だろうという報告もあります。確定的な情報では無いです

Flash IDは通りませんが、書き込み性能からTLC NANDだと推測されています。

商品購入はくれぐれも自己責任でお願い致します。

PCケース選び

最近はゲーミングPCのトレンドとして「ピラーレスPCケース」が流行っています。

「ピラーレスPCケース」は強化ガラス越しにPCケース内部が良く見えるため、LEDやイルミネーションのFANやPCパーツを組み合わせることで煌びやかに見えます。

今回組み立てるPCは床に設置するため、ピラーレスではなく普通のPCケースを選びました。

私の希望としてHDD3台搭載できるPCケースが必須条件です。

私が選んだのはこちら!「Fractal Design Pop Air RGB White TG Clear Tint」

白色のPCケースは良いですね!

PCケース前面と上面がメッシュになっており空気の流れを確保して冷却性を保っています。

唯一の欠点がケース上面に電源ボタンやUSB端子などを配置しているためか、簡易水冷は240mmまでのものまでしか対応していません。

私は空冷CPUクーラーを使用するため簡易水冷の対応については全く問題ありません。

横面が強化ガラスですが床に設置するため今のところ光らせる予定はありません。

結局新PCパーツは合計いくら購入したの?

AM5環境へ移行するため、7800x3D+安いX670Eマザー+DDR5 32GBx2のみ購入するつもりが完全に新規ハイスペックPCを組むパーツ構成になってしまいました。

 PCパーツ  製品名
 CPUAMD Ryzen 7 9800X3D
 CPUクーラーThermalright Peerless Assassin 120 WHITE
 メモリCrucial CP2K64G56C46U5 DDR5-5600 64GBx2(128GB)
 マザーボードMSI MPG X670E CARBON WIFI
 グラフィックカードPalit GeForce RTX 5070 Ti GamingPro
 OS用SSDCrucial T500 CT2000T500SSD8JP 2TB(NVMe SSD)
 データ保管用SSDEdiloca EN870 SSD 4TBx2(NVMe SSD)
 ゲームデータ用SSDEXCERIA PRO SSD-CK2.0N4P/J 2TB(NVMe SSD)流用
 ハードディスク1東芝 MG08ACA16TE [16TB SATA600 7200](3.5inch HDD)
 ハードディスク2WD80EAZZ [8TB SATA600](3.5inch HDD)流用
 ハードディスク3WD40EZRZ [4TB SATA600](3.5inch HDD)流用
 ケースFractal Design Pop Air RGB White TG Clear Tint
 電源CORSAIR RM1200x Shift White 1200W
 OS(Operating System)Windows11 pro 流用

PCパーツ一式購入について、「Palit GeForce RTX 5070 Ti GamingPro」を購入してしまったことが分岐点だったと今更ながら思います。

結局PCパーツに掛かった金額は、総額471,265円でした。

完全に予算オーバーでした(泣)・・・ 途中から調子に乗ってPCパーツをガンガン購入してしまいました

「たかがPCにこんなにお金掛けたくないよ!」と思われる方がいると思いますが、

それなりの性能の主要PCパーツ「CPU+マザーボード+メモリ+グラフィックカード」だけでも合計34万円ほど掛かってしまっています。

最近はPCパーツが高額化していますね・・・

AM4構成の旧PCパーツ「RTX3080 12GB」やCPUなど一式を売却すれば、実質30万円程度でAM5環境へ移行できたと考えることもできます。

しかし、主要PCパーツのいずれかを妥協すれば34万円台から、何とか20万円台へおさめる事ができます。

BTOなどメーカー製のPCは性能の見えにくいマザーボードをB650やA620などへ変更したり、電源を750~850Wの安価な製品にしたり、メモリを16GBx2(32GB)などにしてコストを切り詰めています。

「Ryzen 7 9800X3D」+「RTX5070ti 16GB」搭載BTOパソコンが30万円台!!とか広告を見てしまったら、誰でも「安い!」と思ってしまいますもんね。

自作PCの醍醐味について

自作PCが必ずしも安価に組み立てられる訳ではありませんが、自身の力でPCを組み立てられるようになることでPCパーツの目利きができるようになり、既製品PCの詳細なスペックを正しく評価できるようになります。

納得いかないPCパーツがあったり、PCが性能不足になってきた場合にPCパーツ単位で簡単に性能アップできるのも自作PCの強みです。

注意点を挙げるとすると、自作PCが組み上がっていざ電源スイッチを入れた時に「動かない」場合にも楽しみながら原因を探り当てていく広い心が無いと、自作PCなんてやっていられません!

「自作PCは安く無いし、パーツの目利きなんていらない!、別にPCパーツ交換もしないし」という方はBTOパソコンで手軽に注文するのが正解だと思います。

BTOパソコンは動作確認済みで出荷されるのでとても楽です

BTOパソコンのデメリットを一つ上げるとすると、マザーボードの変更ができなかったりメモリやグラフィックカードのメーカーなどが細かく指定できないことでしょうか?

「自作PC vs BTPパソコン」は「自由を取るか vs 楽を取るか」の構図で決めるものだと思います。

私が考える自作PCの醍醐味は、「PC構成を考えている時が一番楽しく至福の時」です。

まだ自作PCを経験されて無い方は、「何言ってんのこいつ?頭おかしいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、「誰しもが思い通りにいかない人生の中で『自分の将来(PC構成)を自由に決められる』のはとても幸福な事」だと考えるとご理解いただけるのではないでしょうか?

なんか仰々しく人生を語ってしまいましたが、

次回記事はこのPCパーツ達が初期不良なく無事動くかどうかの組み立て編になります。

それではお楽しみに!!

Ryzen 7 9800X3DとGeForce RTX 5070 TiでPCを組み立ててみた! ~PC組み立て編~
Ryzen 7 9800X3DとGeForce RTX 5070 TiでPCを組み立ててみました!今回の記事では最小構成でのPCパーツ組み立てに始まり、最終的にはPCケースに取り付け自作PCの動作確認をするまでをおこないました。ベンチマークテストや冷却性能などの各種パラメータも確認致しました。

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