MediaTek社製のWifi6規格対応無線LANモジュール「MT7921」を使用してモバイルホットスポット機能を5GHz帯で有効化することにより、Oculus Quest 2とPC間を直接AirLink接続できます。
しかし、Oculus Quest 2とPC間を直接AirLink接続できたものの、通信速度が「866Mbps」となってしまいWifi5規格の「IEEE802.11ac」で無線接続していることが分かりました。
Wifi6規格の「IEEE802.11ax」で接続できた場合には、通信速度が「1,200Mbps」となります。
なんとか Oculus Quest 2とPC間を「1,200Mbps」の速度で直接AirLink接続できないものでしょうか。
前回使用した無線LANアダプターカードは主にWifi5規格の「IEEE802.11ac」のIntel製AC7620チップなどに使用する製品でした。Wifi6で接続できないのはこれが原因ではないかと考えました。
今回はWifi6規格の「IEEE802.11ax」を使用しているWifiモジュールの無線LANカードを購入し、搭載されているWifiモジュールを「MT7921」に付け替えてみようという試みです。
Wifi6規格対応 無線LANアダプター「CF-AX200 Plus」
4,500円程度のお手頃価格で販売していた「CF-AX200 Plus」を購入してみました。
「CF-AX200 Plus」はWifi6規格の「IEEE802.11ax」で無線接続可能な「Intel AX200」を搭載した無線LANカードです。
箱を開けるとこのように商品が入っています。
中身を取り出してみました。
無線LANカード本体と、PCIブラケット、アンテナケーブル、Bluetooth用電源ケーブル、アンテナ、台座、ネジ、説明書などが入っていました。
Wifi6規格の無線LANモジュールは発熱しやすいのでヒートシンクが取り付けられています。
無線LANカードの裏側はこのようになっています。
ここから無線LANカードを分解していきます。
ネジ3ヶ所を回して外します。
ネジを外すと、簡単に赤いヒートシンクを取り外すことができました。
無線LANカードには写真右側のIntel製「AX200NGW」が装着されていました。
これを取り外して、写真左側のMediaTek社製の「MT7921」に換装します。
「MT7921」を取り付けることができました!!
最後に赤いヒートシンクを取り付けて準備完了です。
アンテナケーブルを接続する部分は他の無線LANカードアダプターと同じでした。
パソコンの PCI Express 4x スロットへ取り付けます。(PCI Express 1xスロットでもOKです)
アンテナケーブルは付属の物を使用してみました。
なんか強そうですね。
実際にはこんな感じでアンテナを立てました。
さて、Oculus Quest2 はWifi6で接続できるのでしょうか?
・・・ダメでした。
Virtual Desktopアプリの表示から、MT7921と Oculus Quest2 は Wifi5 で接続されていることが分かります。
どうやらWifi6でモバイルホットスポット接続できないのは、無線LANカードアダプターの問題では無いようです。
MediaTek社製の「MT7921K」という製品も市販されている
2022年3月現在、MediaTekから「MT7921K」という無線LANモジュールが出荷されています。
実際にAliExpressやamazonで単体モジュールの製品が販売しています。
この「MT7921K」モジュールは5GHz帯だけでなく6GHz帯の通信もサポートした製品です。
また、AMD製マザーボードX570S・B550チップセットの一部で、オンボードの無線LANモジュールにRZ608(=MT7921K)を搭載した製品が販売されています。
今後、「MT7921K」の無線LANモジュールを手に入れて追加の調査をおこなってみたいと思います。
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